学域名 | 母性看護学 Maternal Health Nursing |
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代表者 |
教授 玉上 麻美
- Tamaue mami
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連絡先 |
TEL:06-6645-3535 MAIL:tamaue@nurs.osaka-cu.ac.jp |
ホームページ | 作成していません。 |
概要 |
母性看護の目的は女性の「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の保証を前提とし、女性の生涯の健康を守る、支援することです。 そして、母性看護学は、性と生殖に関する健康を保持・増進する、次世代を担う子どもを健全育成する、女性の生涯全ての時期にかかわり支援し、性・生殖、及び家族や社会との関連について支援を考える看護の専門領域です。 生命や母子、家族の絆を育むための看護を研究し、実践することは大きな喜びである一方、近年の母性を取り巻く環境は大きく変化し続けており、新しい生命観、倫理観の創造が求められています。その変化に合わせて、看護学の立場を通して、ケアを科学的に考え、研究と実践の架け橋になりたいと思っています。 私たち、母性看護学の教員は、生命を尊重し、看護ケアの実践家である助産師であり、母性看護学を教育、研究する教育研究者でもあります。 看護やケアを学ぶ皆様が、女性の健康を支えるすばらしい魅力を再認識していただくとともに、母性看護学・ウィメンズヘルスケアの実践・教育・研究を通して、社会貢献に取り組みたいと思っています。 |
概要 | 過去に流産を経験した妊婦を対象に、流産時の看護支援や流産後の気持ち、流産を乗り越えたきっかけや出来事などを調査、検討し、流産時の看護支援を考える一助とすることを目的とし、研究を行った。その結果、流産時の医療者の支援に対する満足度は医師、看護職者とも約70%であり、おおむね医療者の支援には満足していることが伺える。医師の支援に対する満足度が高い妊婦では、満足度の低い群に比して、レジリエンスのうち、「I have要素(外部のサポート)」が高い結果であった。一方、看護職者の支援に対する満足度とレジリエンスでは有意な差が見られなかった。医師への満足度がレジリエンスを高め、流産からの立ち直りに有効であることが示唆された。流産を経験した女性への支援では、悲嘆の段階を経ていくこと、その段階を経る期間は女性一人一人違うこと、さらに、精神的回復を促す、すなわちレジリエンスを促進させる援助が必要であることが示唆され、今後看護支援に役立てたい。 |
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概要 | 不妊治療後に流産を経験した女性は困難な状況から自身の力で回復し立ち直る力、レジリエンスを有すると考え、不妊治療後に流産を経験した女性のレジリエンスを明らかにし、女性自身が自身の持っているレジリエンスを自覚でき、立ち直りを促進するために活用できる看護支援を構築することを目的としている。不妊治療後に流産を経験した女性の質的デ-タを分析した結果、不妊治療後に流産を経験した女性のレジリエンス要素が抽出された。流産からの立ち直りにはレジリエンスが重要な役割を果たしていることを明らかにした。 また、インタビューの結果を元に57項目の質問項目を選定し、尺度開発を行い、因子分析の結果、「看護師・医師のサポート」因子(11項目・α=0.89)、「問題解決能力」因子(5項目・α=0.83)、「価値の転換」因子(3項目・α=0.85)が抽出された。19項目のレジリエンス測定尺度において信頼性、構成概念妥当性、基準関連妥当性が確認され、不妊治療後に流産を経験した女性のレジリエンスを促進する援助に活用していく。 |
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概要 | 妊婦の保健指導に関するニーズやそのニーズに対する満足度、赤ちゃんに対する気持ちなどを分析することにより、より効果的な保健指導を検討するための基礎的資料とすることを目的に研究を行っている。分析の結果、母親教室で聞きたい項目は、妊娠期に普遍的に指導する項目と、時代に即した指導内容が求められていることがわかり、時代に即した保健指導を行うには、妊婦のニーズを常に把握する必要がある。 妊娠中に聞いたことのない項目で最も多かったのは「性生活」で、「性生活」について心配があるとしたものは、妊娠中期群において有意に多い結果であり、性生活についての指導の必要性が示唆された。「育児への心配」では妊娠末期群において自尊感情尺度高群は、低群より有意に心配していないものが多く、さらに、妊娠中期群においては、自尊感情低群で「性生活のこと」を心配しているものが有意に多かった。 不安や心配を軽減するためには、妊婦の自尊感情を高めるような援助することが求められている。 |
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概要 | 妊婦の対児感情や胎児への声かけ、妊娠判明時の気持ちなどの分析を通して、妊婦の妊娠中の効果的な指導内容を構築し、母性性の育成を促進することを目的として、研究を行っている。妊娠中期以降の妊婦の中には、胎児への声かけを全くしていない妊婦や時々しか声をかけていない妊婦の存在が明らかとなった。胎児への声かけがしない、できない理由や母性性の育成方法を今後も継続して、明らかにする。 |
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