研究テーマ
双子の出生順位による出生後から高齢期における身長および体格への影響:CODA Twins プロジェクトにおける26のツインコホートスタディ
- Twin's birth-order differences in height and body mass index from birth to old age: a pooled study of 26 twin cohorts participated in the CODATwins project.
- Yokoyama Y, Oda T, Nagai N, Sugimoto M, and Mizukami K.
- Twin research and human genetics.18(6):806-811,2015
【目的】
本研究では、乳児期から高齢期に至るまでの双子における身長と体格(body mass index, BMI)の出生順位による差異を分析することを目的とした。
【方法】
データは、世界21か国から収集された世界最大規模のデータベース、CODATwinsデータベースを用いた。使用したデータ項目は、出生体重、出生身長、6か月から79.5歳までの双子の身長と体重、双子の卵性、性別、および出生順位である。BMIは、体重/身長2により算出した。6か月の乳児から79.5歳までの身長とBMIの測定値は、合計397,466であった。
【結果】
双子の第1子は、双子の第2子に比べ出生体重が有意(P<0.001)に重かった。身長に関しては、双子の第1子が双子の第2子に比べ少しだけ高かったが、出生体重で調整すると統計的に有意な差異は認められなくなった。双子の第1子は、第2子に比べ青年期まで体格がよく(BMIが大きく)、統計的に出生体重で調整した後も、双子の第1子は双子の第2子に比べ12歳まで有意に体格(BMI)が大きかった。
【結論】
双子の第1子は、第2子に比べBMIが大きく、身長も軽度に高かった。双子の第1子と第2子のBMIと身長の差はわずかであったが、出生体重で調整した後は、出生順位がBMIに対して12歳まで影響することが示された。
本研究は,科学研究費補助金基盤研究B(2)の助成を受けて実施した。